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ども!ハルキです( ^ω^ )♪

最近ちょっと気温が下がって、すっかり夏の終わりを感じちゃいますねー。。。

寂しい(´;ω;`)←w

まぁ、また残暑が戻ってくるようなので、夏とのお別れはその時にでも。

でも、モタモタしてると、夏が本当に終わっちゃうので、躊躇せずに更新しちゃいたいと思います!

良かったら読んでみてくださいっヾ(*´∇`*)ノ


************************
駅のホームでとても鮮やかな緑色のカバーが付いてる本を広げていると、『まもなく、○○番線に電車が参ります。黄色い線の内側に下がってお待ちください』というアナウンスが流れてきた。

僕は本を閉じ、キャリーバックのポケットにそれを押し込むと、ベンチを立ち、ガラガラガラ…とキャリーバックを引きずりながら、黄色い線の上に立ちながら、電車が到着するのを見守っていた。





僕は、あの後(ミカと別れた後)…結局、次の目的地を決めることが出来ずにいた。

ミカが残していった残り香が強烈だったこともあり、また自分が何をしたいのかも分からないでいたからだ。

それでも、2日ほど、新宿の街でぼんやりとパチンコだの、漫画喫茶だの映画だのと自由を貪り、時間と金を浪費しながら過ごしていると、学生時代の仲間で、親友だった奴らの顔が無性に見たくなった。

特に仲の良かった友達が2人いて、せっかくだから、この旅で、そいつらの顔を拝みにいくことにした。とはいえ、2人ともまったく遠方の配属になっていて、2人の顔を見るにもある程度の予定を立てなければならないので、とりあえず2人の予定を伺うために電話をした。

Yという友人に電話をすると


Y「どうしたのー?久しぶりだねー」

と元気そうなYの声が。

事情を話し、

僕「突然だけど、遊びにいっていい?w」

と聞くと、

Y「めんそーれーww」

と歓迎をしてくれるということだった。

先にYとの予定を併せ、日程を決めてから、その後Mに連絡を入れた。Yのところへ行く前までの数日間をMと過ごせたらいいなぁと思って連絡すると、


こちらも元気そうに電話口から声が聞こえてきて、

M「おーどうした?久しぶりだな?」

僕「おー、久しぶりwねぇ明日から○○日くらいまで遊びいっていい?w」

M「はぁ?w何いってんの?会社は?w」

僕「それがさぁ…」



僕はかいつまんで、簡単な経緯を伝え、Mの顔が無性に見たくなったことを伝えると、別にいいけど、平日だから大して相手できないぞ?と念押しされて…僕は懐かしき親友達の顔を見るという旅の目的を見出した。


そうと決まると、僕は翌朝から行動を開始し、まだあまり使っていなかった青春18切符を使って、電車に揺られながら、Mのところで行くための1人で長閑な電車の旅を送っていた。

『日暮れまでにつければいいや』

そう考えて、各駅停車に乗り込み、気になった駅で降りて、飯を食ったり、散策をしたりしながら、のんびりとした電車移動を続けていたら、目的地についたら本当にもう日が暮れていた(笑)

Mは僕を駅まで迎えに来てくれていて、スーツに身を包んでいるMとはおよそ、一緒にいるのが似つかわしくない格好の僕だったが、それでも、気の置けない親友だ。

すぐに相好を崩して握手をし、再会を喜んだ。

そのままMの案内で近くの居酒屋に行き、ビールで乾杯をして、上手い飯を食いながら、積もる話をしていたはずだが…
あっという間に話題の品位は落ちていき、気がついたら、この後の夜遊びについての検討が繰り返されていた(笑)

M「この前取引先の人と行った、いい店あるんだよなー(笑)」

僕「おぉ、なにそれキャバクラ?こっちレベル高いの?笑」

M「まぁ、その店は結構可愛い子いるよ(笑)」

僕「いいねー(笑)」

M「風俗もあるけど…」

僕「風俗は別にいいかなー(笑)」

M「そっか、じゃあ、そこ行こうか?」

僕「うん。行こう行こう。近いの?笑」

M「歩いて10分くらいかな?」

そういって、僕らはその店の会計を済ますと、夜風に当りながら繁華街を闊歩して、その店を目指した。

この街は…東京と違って、朝夕は8月でもかなり冷え込み、すっきりとした風が僕らの頬を撫でる。湿気がすくないさわやかさな夜風は、ほろ酔い加減の僕らには気持ちよく、そして、気心がしれた友人が隣にいる懐かしさや、安心感のせいか、僕はひどく上機嫌で歩いていた。

店につくと、大盛況で少しだけ、待たされて、そして案内をされ、すぐに2人の女の子が席に着いた。2人いた女の子は2人とも僕らと同い年くらいだったせいか、すぐに打ち解けて、4人で和気藹々と話をしていたが、僕もMも特に気に入ることもなく、黒服のボーイさんにその子達が呼ばれると、僕らはその子達を笑顔で送り出した(笑)

すると、しばらくして、別の2人の女の子が僕らのテーブルに付いた。

?「こんばんわー、ユリです。お願いします♪」

僕「はいはーい。いらっしゃい( ^ω^ )」

そうニヤけ顔で応対する僕はちょっと頭がおかしいのだろう(笑)

?「はい。しつれいしまーす♪」

そういいながら、スリットが入ったドレスから白い脚をチラリと見せながら、甘くてさわやかな香りを纏って、僕の左隣に座った女の子がユリだった。

隣に座り、

僕「どうも~…」

と横を見る。この時、初めてのユリの顔をみた僕は、 一瞬思わず息をするのを忘れてしまうくらい、ユリの黒目がちで大きな瞳に吸い込まれるように、魅入ってしまった。

ユ「ん?どうかされました?笑」

微笑み混じりの表情で、怪訝そうに聞き返すユリ。

僕「あ…うん。別にどうもしない(笑)かわいいねーユリちゃんだっけ?笑」

ユ「あー、お客さんみんなにいってそうー笑」

僕「え?いや、言わないから(笑)でも、ユリちゃんはまじで可愛い!思わず息するの忘れたしっ!」

ユ「本当ですかー?なんか益々、みんなに言ってそう(笑)」

僕「(´;ω;`)グスン…いつもそうやって言われて信じてもらえないんだよなぁ…」

ユ「ほらっやっぱりみんなに言ってるんだっ!!」

僕「…(゚Д゚ )!!!ウッカリ(ノε`*)笑じゃあ、その事、俺とユリちゃんとだけの秘密にしといて」

ユ「あはは!分かった。他の子達には内緒にしときますね。てか、お客さんおもしろいねー( ^ω^ )」





ユリとのやり取りがすごく楽しかったので、僕はその後ユリに場内指名を入れて、Mは次の子が気に入ったらしく、場内を入れることに。結局、この後、この席に笑いが絶えることはなく、顔がタイプだわ、話しが合うわ、もっと一緒にいたいなぁと思った僕は、ユリに思いきってこの後の軽くご飯でも?と誘ってみる。「勿論いいですよっ!」とユリ。

じゃあ…ということで、連絡先を交換して、「じゃあ、終わったら連絡してっ( ^ω^ )」と言い残してお店を24時前に出る。Mと居酒屋でちょっとまったりと話をしていると、ユリから連絡が入り、「今終わりました!どこですか?」とユリ。その後15分ほどしてユリが合流してその後、3人で1時間ほど談笑をする。夜も更けてきたのでそろそろお開きかな…ということで、

Mがトイレに行ってる間に

僕「明日…予定ある?」

と聞くと

ユ「夜、友達とご飯食べる約束してるけど…」

僕「じゃあ、昼間デート…しよっか?笑」

ユ「え?あっ…はいっ(●^ω^)いいですよ♪」

僕「じゃあ、13:00くらいに…どこにする?てか、俺全然分からないんだ(笑)」

ユ「じゃあ、○○の入り口のところで!Mさんに聞いてください(笑)

僕「分かった!笑」

そういって、翌日のデートの約束をしたところで、Mが戻ってきて、

M「そろそろ行こうか?」

と、お開きになった。

会計をすませ、店の外に出ると、月がぼんやりと雲の間から顔を見せていた。

繁華街を歩く、ビジネスマン風の男、海パンとタンクトップの男、キャバ嬢風の女。異様な取り合わせの僕らは、周囲に奇異な視線を浴びせられながら、しばらく並んで歩いていくと、ユリが

ユ「あっ私こっちなんでー」

と言って、違う方向に歩き出した。

僕「じゃあ…(また明日)」と軽く口パクをして、ユリに目配せをする。

M「じゃあ、気をつけて」

ユ「はい!ご馳走様でした。では(また明日)」

という雰囲気の表情で僕を見ると、ユリは、踵を返し、十字路を左に曲がっていった。

僕は、この日、Mの家に厄介になることになっていたので、そのまま2人で夜の道を歩く。

テクテクテクテク…

特に何も話さない。それでも、何か安心できる空気。

しばらく歩いてると、

M「何?あの子感触いい感じ?笑」とM。

僕「あっ分かる?笑」

M「タイプそうだもんなー。てか、かわいいしな(笑)」

僕「うん。可愛いな…。」

M「え?あれ?ちょっと本気?」

僕「あははwどうだろーただ、初めてなんだよね。」

M「…ん?」

僕「女の子と話してて、アイツの事一瞬でも忘れたの…」

M「…ふーん。」

僕「…うん。」

…ちょっとした沈黙が。

M「つか、腹へらね?(笑)ラーメン食ってく?」

僕「…だなっ!笑」

そういうと、Mはタクシーを止めて「○○まで」と運転手に告げると、〆のラーメンを食べに向かった。

翌朝…Mはちょっと遅刻気味に出社すると、僕はそのまま惰眠を貪った。
2度目の睡眠から目を覚ましても待ち合わせ時間までは充分余裕があったた。

僕は頭を掻きながら、Mに用意してもらった簡易の寝床を這い出し、ゆっくりと仕度を始めた。

今日は、流石にもうちょっとマシな格好しないとってことで、久しぶりに(新宿でKと遊んだ時以来に)海パンを脱ぎ捨て、デニムに脚を通し、髪をセットした(笑)

そこから、Mに教えてもらった通りにその場所に向かうと、少しだけ早く、待ち合わせ場所は、大型スーパーに到着した。扱ったので、涼みがてら店内をブラブラすることにすると、花売り場があった。

何の気に無しに目が留まった花。

それが、【日々草】という花だった。

そして、すぐにその上に張られたポップを見ると、

今日の誕生花だそうだ。

薄紅色の愛らしい大きな花びらが目に留まり、思わず一輪買い求めた。

勝手から、携帯で、ニチニチソウの花言葉を検索してみる。

すると【甘い思い出】

という花言葉が出てきた。

なるほど。

・・・なるほど。

・・・・・・なるほど。

不思議な気持ちがこみ上げて来る。

それもそのはず。僕は、この後、Yとの約束があるので、この街に僕がいるのは、明日までの予定だったからだ。僕は『なるほど、花言葉どおり、ユリとの【甘い思い出】にになればいいなぁ(*´∇`*)』というような、とても軽い気持ちで、僕はこの時のユリとの再会を迎えようとしていた。

待ち合わせの時間を3分ほど過ぎた頃にユリから電話がかかってきた。

電話に出ると

ユ「どこですかー?」

僕「あっ中の花屋にいた(笑)すぐいくねっ!」

そういって電話を切ると、僕はすぐに店の外に出て、待ち合わせの場所に向かった。

ユリは僕を見つけると、遠慮気味に手を振り、僕もユリに手を振りながら近づいていった。ユリは、ベージュのニットと、ミニのデニムスカートにミュールという、とても爽やかで可愛らしい格好をしていた。

煌びやかに着飾り、髪を持っていた昨日のユリとは少しだけ印象を異にするも、逆に可憐で愛らしさが増していると思われるユリのいでたちに僕は又も、息をするのを忘れかけて…(2回目かっw)

僕「お待たせ~!!」

ユ「いえ、全然待ってないよ!」

僕「…てか、やばいな。可愛すぎ。また息し忘れたんですけど…」

と割りと率直な感想を口にすると

ユ「またですか?2回目とか、手抜きすると怒りますよ?笑」

と笑いながら、僕をあしらうユリ。

僕「あっそういえば、これ、ユリちゃんみたく可愛かったから…」

と言って一輪の花を差し出す。

僕は、また『ちゃらい!』だの、『誰にでもやってるんでしょ?』だのそうやって適当にあしらわれると思っていたのだが、そんな悲観的な予想に反して…

ユ「あっ…可愛い…」

僕が差し出した花を受け取ると、じっとそれを見ていた。その花を見つめるユリの瞳は、夜空に星が散りばめられたみたいにキラキラしていた。僕はそれを、呼吸をすることを忘れるくらい、じっと見ていた。少しだけ間を開けて…

ユ「ありがとう…」

と照れくさそうにユリがいった。

僕「ううん。素直に喜んでもらえると思わなかったwでも気に入ってもらえてよかった(笑)」

ユ「うん。ハルキ君、キザ~(笑)でも…あんまり違和感ないから怖いw」

と結予想通りの展開になってしまうのだった(笑)

僕「じゃあ、キザついでに…はい?」

といってアミに手を差し出すと、ユリは「あはは!」と笑いながら、そっと僕の手を取った。

そして、僕らは、夏の日向の中に向かって歩き出したのだった。

そうは言っても暑い日差しの中だったので、どこかお店に入って、食べながら今後の予定でも決めようかと思い、「ご飯食べた?」って聞くと、「うん。食べちゃった」っていう返答だったので、「じゃあ、冷たい物でも飲みながら…」といって、喫茶店でちょっとお茶をすることにした。


歩き始めて、すぐ見つかったチェーン店の喫茶店に入り、アイスラテと、ホットラテをそれぞれ注文して、コーヒーを受け取ると、空いてる席に座り僕らは話をし始めた。

僕「今日はありがとね!」

ユ「ううん、実は暇だったのw」

僕「そうなんだ(笑)」

平日の地方都市手にある喫茶店の昼過ぎだ。客入りは疎らで、空いている。昨日、ユリの働いている店内では、浮付いた話しばかりで、あまりお互いの話が出来なかったので、お互いの話を少しだけした。


ユリというのは、源氏名で、本名はアミということ。歳はその歳20歳の19歳で、先月から例の店で働き始めたということだった。

実家は同じ県内だが、今は一人暮らしをしていて、家を出たのは、母親と仲が上手くいっていないこと(母親が再婚したこと)が主な理由とのことだった。

僕も自分の事情について、ユリに話をした。、友達(まぁ、ユリもしっているMのことだ)に会いにこっちにたまたま来てて、普段は東京で暮らしていること。そして、現在無職(ニート)で、一人旅をかれこれ1週間以上続けていることなどをかいつまんで話をした。

ユ「彼女は?」

と聞かれて

僕「いるような、いないような…(笑)多分、もう会わないから、いないのかな(笑)ユリちゃんは?」

ユ「なにそれ?私はいるようないないような…(笑)多分、もう別れると思う。それで始めたんだー夜の仕事。」

僕「へー!そうなんだっ!結構しっかりしてるし、経験長いのかとおもっちゃった(笑)」

ユ「あはは!まじで?それ嬉しいかも~」

僕「てか、なんかキャバしてる子から彼氏あり宣言されての初めてだな(´・ω・`)」

ユ「あっ…(笑)あ、でもお店じゃないし、どっちみちハルキ君、もうお店こなそうだし(笑)」

僕「え?(゚Д゚ )?もう俺、顧客リストから外されてる!?笑」

ユ「あははwウソウソ(笑)でも、歳も近いし…普通にカッコいいし、お客さんといる気がしない~笑」

僕「とかいって、みんなにそうやって言ってるんでしょ?笑」

ユ「あはは!逆になってるし~w」

僕「じゃあ…これは、店外デートじゃなくて、普通のデートね( ^ω^ )アミって呼ぶよ?」

ユ「えー…うん。いいよっじゃあハルキって呼ぶ!」

僕「年上だから[さん]付けでよばんかーい(`・ω・´)キリッ」

ユ「うわー!!先輩怖い!!w」

僕「ウソウソwハルキでいいよ。」

ユ「あははっうん。分かった。」



ユリは実家を離れる時、そのまま彼氏の家に同棲をしていたらしかったが、彼氏とぎくしゃくし出し、以前一度別れたのをきっかけに彼氏の家を出て自活を始めたとのことだった。

家に戻るつもりもなかったので、1人で生活をする為に夜の仕事をを始めたとユリはいっていた。

ただ、それでも、やっぱりたまに、それでもダラダラと彼氏との関係は続いているらしかった。

ユ「『終わりにしたつもり』でも、やっぱり終わりになっていないんだよね…」

そう、あっけらかんと話をしているようで、少しだけ力なく話をしているように感じた。

ユ「てかもう、彼の話おしまい!wねー、ハルキ、楽しいとこ、連れてってよ!笑」

突然、ユリは僕にムチャなことを言いだした(笑)

僕「漠然としてるなー(笑)」

ユ「あははwそうだね(笑)」

…僕はあることを思い出す。

昔、僕がある人につれてってもらって…ムチャムチャ楽しくて、元気をもらった場所の記憶。

それは、決して100%幸せな思い出…というわけにはいかなくて、胸の奥にをズキンという鈍痛を生むものではあったが…ただ、その思い出自体は、キラッキラに輝いてて、彩りに満ちているものだった。

…咄嗟に考える。

すると、まるで、自分が節操の無い事をしているような罪悪感が僕に襲い掛かる。

なんてこと俺、考えてるんだろ?

でも…

でも?この疑問符はなんだろう?

何か意味があるのかな?

そして、…密かに胸の中で問いただす。

お前との思い出をなぞることは、【上書き保存】になる?
それとも、【名前を付けて保存】になる?
俺の節操の無さに呆れてたりして?
それとも…その事を自体を望んでくれる?
俺のこと、許してくれる?

まるで自問自答のように。
それでいて、直接問いただすように。

その問いは空虚に消え入り答えが返ってくることはない。

それでも…それでも、僕は、

今僕の目の前に少しだけ曇った表情でコーヒーを啜っているユリが、笑ってくれる顔が見たかった。

よしっ!

僕「じゃあ、すげーハッピーな気持ちになれるとこ、連れてってあげる(●^ω^)!」

ユ「え?どこどこ?w」

僕「…んーまだ、内緒でも…きっと楽しいと思うよ~(笑)うん。きっと楽しいはず( ^ω^ )」

僕は自分に言い聞かせるように繰り返した。

ユ「どこ~?気になるじゃん!!笑」

僕「だから、着いたら分かるよー!いこうぜ?」

そういうと、彼女を手をとって、席を立った。

店を出ると、ムワッとした真夏の湿った空気と、強い日差しが容赦なく僕らを照りつける。それでも、僕は陽気に、ユリに話しかけながら、駅前を目指して歩いた。

横断歩道を渡る時、青から赤へ信号が変わりそうになったので、

僕「渡っちゃおうか?」

といってユリの手を握って横断歩道を少し駆け足で渡ってしまった。ユリも不意に手を繋がれて、ドキッとしたようだが、しっかりと握り返してくれていた。

ユ「ねえ?てか、どこに行くの??」

そのまま手を繋いだまま、歩く僕ら。

僕「内緒・・ついてからのお楽しみw」

ユ「つうか、ホテルとかマジで引くからね!」

僕「いくらなんでも、いきなりラブホには…」

ユ「じゃあ、どこよ~すごい不安なんだけど…」

ちょっと不安そうに僕を見るユリそれでも、僕は彼女にちゃんとした答えを与えないまま、歩き続ける。

ただ、僕が連れて行きたいところが、この街にあるのかが不安ではあったが、この規模の都市だったら必ず駅前に行けばあるのではないかと推測をしていた。

ただ、確信が持てなかったので、もう少しだけ、ユリに答えるのを伸ばしたかったというのがあった。

そして、5分ほど歩き、僕はようやく安心する。

幸運にも、この街にも、その場所が?そのイベントが開催されている場所があったからだ。

その場所とは、駅前のシティホテルだった。

僕「つーいたっ( ^ω^ )」

といって僕がそのシティホテルのエントランスに入ろうとすると…

ユ「いやいや、ラブホじゃないけど、ホテルじゃん!」

僕「だから~!そういう意味と違うから~。俺が連れて行きたいのは、部屋じゃなくて…」

フロアガイドの前で、ある場所を指し示す。

ユ「え?どこどこ・・?」


【23F ウェディングフェアー開催中 】


ユ「へ?」

僕「だから、ハッピーな気分になれるところに連れて行くっていっただろ!?」

ユ「え?何?何?」

僕「アミ、ウェディングドレス、着てみたくね?w」
 
ユ「え?何?それ?」

困惑をたたえながらも、アミの顔がパァっと明るくなって、満面の笑みで、

ユ「え?なに?それ?wでも、試着とかさせてもらえるの?着てみたいけどw」

僕「まぁ…俺とアミが恋人同士で式場下見に来たって言えばねっw」

ユ「えー!!!何その設定!!!w…でも着てみたいかも・・w」

僕「別に、振りするだけで大丈夫だと思うよ?どうする?…(●^ω^)」

ユ「…じゃあ…行ってみる!」

ユリは満面の笑顔で僕に微笑みながら頷いてくれた。

俺は、その顔が見たかったんだよっ!!!!ユリ!!!

そう心の中で叫んでエレベーターのボタンを押す。

ユ「てか、こんなとこ、来た事あるのー?」

僕「んー…前ちょっと付き合ってた彼女が式場のモデルのバイト頼まれたことがあって、その付き添いで来た事あるんだよねー笑」

と言った。

決して間違っていないけど、正確ではない言い訳。

ただ、それでも、

ユ「そっかぁ~!なるほど!」

ユリは僕の言った事を疑わず、納得してくれた。

エレベーターが到着する。そして、23階を押す。ドアが閉まる。

僕達の関係が、一瞬にして一変する扉が閉まった。

次にこの扉が開いた時、僕らの肩書きは、【結婚を前提にして付き合っているカップル】になる。

まだ昨日あったばかりで…

ユリはキャバ嬢で、

僕はニートで、縁も縁も殆どないこの街で、

さっきはじめて本当の名前知って

思い付きのようなデートのプランの1つに過ぎないのに、

さっき初めて手を繋いだばかりで、

それでも僕は、隣にいるアミと呼んでるユリに愛おしさを感じ始めていた。

ユリも、初めての体験、初めての場所に多少の不安を感じていたのだろうか?

僕の手をしっかり握り、僕を頼りにしてくれているようだった。

会場に着き、エレベーターを降り、そして、フェアーを開催している場所に向かった。

会場に入ると、平日の午後だったせいか、他の客はだれもいなく、 40歳を過ぎたくらいの女性従業員も暇を持て余し気味にしていた。

僕「式場の下見をしたいんですが、アポなしで大丈夫ですか?」

と尋ねると、 女店員は「はい!大丈夫ですよ!では、こちらにご記入いただけますか?」 と明るい表情を作り、僕らを応対し、そして、見学の申し込み用紙を取り出し、ペンが備え付けられたテーブルに僕達を案内した。

僕らが二人が結婚を考えているカップルであるということを信じて疑わなかったようだった。

僕は、適当な名前と住所を書いて、空欄に記入をし(今思うと、店員さんには、とても申し訳ないです)、 ウェディングドレスの試着希望欄にも○をして、先ほどの店員に渡すと、コーヒーを持ってきて、「しばらくお待ちください」と言い残し、手続きをしにいった。

待っている間、僕とユリは、「なんかドキドキする~」としきりにそわそわしていた(笑)

その間もギュッと僕の手を握り締めていて、傍から見ればまるで本当にカップルの見えたかもしれない。もしかしたら当の僕らまで錯覚していたのかもしれない。ユリは僕の左側に座り、そして、交差するように僕の右手をギュッと握っていた。

その愛らしい様子に僕は、思わずユリを左腕で抱き寄せて、ユリの茶色がかって、少し痛んだ髪にキスをするようにしてみた。ちょっとだけビクッと震えるように体を強張らせるユリ。それでも、拒絶しないで、僕にしがみついている。

僕ら以外に誰もいないウェディングフェアー会場で、僕とユリは、そっと抱きしめあった。

ふと、後ろ側から気配がしてきたので、慌てて、離れると、どうやら、先ほどの店員が手続きを終えて、呼びにきたようだった。
すぐに離れたが、ちょっとだけバツが悪そうにしてるユリ。

僕「まぁ、うちら恋人設定だから、問題ないっしょ?笑」

と耳元で囁くと、

ユ「…ばかっ!笑」

と少し照れくさそうにユリは言った。

そんな僕らをよそに、

女性店員は、「では準備ができましたので、ご案内いたします」 と僕らに告げてきたので、僕はユリの手を取り、女性店員に案内されるまま、その会場に向かった。

ユリが僕の手を握り返す力が、さっきよりも強くなったのはきっと…(あるのかどうか分からないが)ユリの役者魂に火がついたから?なのかもしれない(笑)

結婚式場の下見に案内される僕達。

まず、チャペルを見学させてもらう。


女性の従業員は説明を始めたが… 入った瞬間、チャペルの空気の違いに僕らは圧倒される。峻烈という言おうか、厳正というか、そういった静粛な雰囲気に僕らは圧倒され、その説明を上の空で聞いていた。

高い天井、 煌びやかなステンドグラス 普段目にすることが少ない、パイプオルガン そして、真紅のヴァージンロード。

この神聖な空間を目の当たりにし、そして、それを共有した僕らは無言のまま見つめあい、愛を誓うべき祭壇の前に、 自然と歩みを進める。

その場所で二人並んで、目を閉じると、 いるはずのない、牧師が目の前にいる錯覚に陥った。

目をあけて、ユリを見たら、ユリも僕を見ていた。 不意に視線がぶつかり、お互い何を考えていたのかが、分かったので、二人で思わず、吹きだした。

僕「プッ!」

ユ「プッ…何よ?」

僕「そっちこそ~w」

ステンドグラスから、差し込む太陽光が二人を照らすスポットライトのように、二人を光る粒子で包み込んだ。

愛を誓う口づけをする代わりに、僕はユリに耳打ちして、

僕「誰も知らない、結婚式だねw」

と言った。するとユリは

ユ「神様は見てるんじゃない。へへっw」

と言った。

しばらくその心地よい空間に二人とも身を任せ、そして、やがてヴァージンロードへ踵を返し、チャペルを出た。

案内をしてくれた、女性にお礼を言い、そして次はウェディングドレスの試着をさせてもらうことにした。

僕「ウェディングドレスとか、着たことないでしょ?」

ユ「当たり前だよ~。でも、いいのかなぁ~・・」

僕「何が?」

ユ「本当に結婚する時まで、取っといた方がいいのかなぁって・・」

僕「…そっかぁ~…じゃあ止めとく?(●^ω^)満足したっちゃ満足したしっ」

ユ「・・でも、これを逃すとしばらくなさそうだし、やっぱり着てみたい!せっかくハルキが代役務めてくれてることだしっ!w」

僕「(笑)じゃあ、着てみてよ!俺もアミのドレス姿みて見たいもん!」

ユ「またまた~。みんなにそんな事言ってるんでしょ?」

僕「ごめん、それはまじで絶対にない!生まれて初めて言ったセリフですからっ!!!笑」

と僕が全力で否定すると、

ユ「あはは!…そっかぁ~なら…嬉しい…」

とすごく穏やかで優しい笑みを湛えて微笑んでくれた。

思わず、ドキッと胸が高鳴ってしまった。

そして、僕らは、チャペルから階を移して、ドレスの試着場所へと案内をされた。 そこは、大きなフィッティングルームという感じ。壁際に、色とりどりのドレスが何百着もかけられていて、その中から、好きなドレスを1着だけ、試していいとのことだった。


これだけのドレスを目の前にした、ユリは、さっきまで、着るか着ないのか悩んでいたのが、別人のようにはしゃいでドレスを選んでいる。

ユ「赤もいいなー。でも、ウェディングドレスといったら白だしなぁ・・」

ユ「ねえねえ?これなんかどーお?超迷うよー」

ユ「あれもカワイイ!どうしよ~。決められないよ~」

このままだと、全く決まらなそうだったので、

僕「すいません。人気のドレスってありますか?」

と係の女性に声をかけて、すかさずユリに事情を説明する。

僕「ねえ?いくつか見繕ってもらった中から、決めるなんてどう?」

ユ「ああ!それいいね!」

とユリも賛成してくれた。

しばらくして、係の女性が、 3着程のドレスを見繕ってくれた。 その中から、2着まで、自分で絞り込んだようだが、2着のうちどちらにするのかを、まだ決めかねていた。

ユ「どっちがいいかな~?」

僕「俺が着てもらいのは、断然こっちだな!」

と片方を指差すと・・

ユ「ああ・・そっちの方が露出が多いからでしょ!?・・エッチだなぁ・・w」

僕「まあ、それもあるけどw、ユリは肌が白くてきれいだから、ドンドン見せた方がいいよ!」

ユ「相変わらず、上手いなぁ~。でも、これ確かにカワイイから、こっちしよ♪」

と、僕が指差した方に、決めたようだった。

係の女性 「じゃあ、こちらで着替えますので、新郎さんはちょっと待っててくださいね~」

僕「…!?…あっ新郎じゃないですよ!w」

ユ「そんなに全力で否定しないでよ!!(怒)・・w」

と文句を言いながら、フィッティングルームにドレスを持って入っていく。

そんなユリを笑顔で見送り、僕はそのまま、手持ち無沙汰になったので、エレベーターホールにタバコを吸いにいき、戻ってくると、ちょうどしばらく着替えが終わったところだったらしくフィッティングルームのカーテンが開こうとしていた。

フィッティングルームから、出てきた、ウェディングを纏ったユリみて…

僕は 本日2回目、通算4回目の、呼吸困難に陥ることになる(笑)

ユ「どーお?へへっ」

僕「……」

ユ「なんか、言ってよ・・照れるじゃんw」

僕「ぉっおお、すげー…うん。すごい綺麗…」

ユ「…あははっ!!なにそれ~!!!ウケるしっ!」

僕「あっ、ははは。ごめん気の利いたこといえなくてwちょと見惚れちゃった…」

ユ「真顔でいうのやめてよ~ハズかしいし~w」

僕「あっ…ごめん…笑」

ユ「んーん。ありがと・・へへっ」

正直、本当に見惚れてしまった。そして、僕の頭の中はユリで一杯だった。

天使?

花?

星?

妖精?

んーどれも陳腐でしかも、過小評価になってしまいかねない気がして、口に出来なかった。結果、とても平凡な感想が口を着いて出てしまったわけだが(笑)


しかし、その時の僕は、それ以上の形容がみつからなかったのだ。 彼女の少し痛んだ茶色が目立つ、無造作なヘアースタイルも、大きく開いた背中からチラリと覗くタトゥーも、全てをひっくるめてその美しさを少しも損なうことは無かった。

黒目がちな大きな瞳が、照れくささで、目じりが垂れる様子は、まるで、『天使が如き微笑み』と形容したところで、少しも過ぎることはない。

そう、思った。

僕はしばらく、彼女が鏡の前で、振り返り、自分の姿を確認する様を眺めていた。

そして、携帯を取り出した。

彼女のその可憐な様子を形に残しておきたかったから。

カメラを取り出す僕を見て、彼女は

ユ「写真とかやめてよ~。金とるよ~(怒)w」

などといっていたが、その目と唇には微笑みを宿していた。

夢中で写真をとる僕に対して、彼女は、

ユ「ちょっと、顔にやけ過ぎだから~」

僕「え?まじで~w笑ってた?」

ユ「メッチャ、笑ってますから~w」

彼女に、言われるまで、自分が笑っていることに気がつかなった。

彼女姿、表情、立ち振る舞いに見とれて、つい、にやけてしまう。

もしかして、恋心に似た気持ちを抱き始めているのかもしれないな…と一人、はにかみながら、 携帯越しの彼女に熱い視線を送ってみる。 無論、彼女は、僕の視線に気づいていない。

僕はユリをいや…アミをとても愛おしく思い始めていた。


つづく

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